ボルネオに行くならぜひ見たい、世界最大の花ラフレシア。つぼみの状態で9ヶ月以上、なのに咲いたら5日~7日で枯れてしまう希少な花です。
世界最大といってもラフレシアにも種類がいくつかあり、直径1mにもなり悪臭を放つラフレシア・アーノルディ(R.Arnordii)はここサバ州では見られません。サバ州で見られるのは主にラフレシア・ケイティ(R. Keithii:写真左)、ラフレシア・プリセイ(R.Pricei:写真右)で、これらはアーノルディと比べると小さめで、前者で直径80cm程度、後者は50~60cm程度、無臭です。なのでサバでラフレシアを実際に見られた方は想像より小ぶりで匂いがしないので意外に思われるかもしれませんね。
よく「いつがラフレシアのシーズンですか?」「いつ行けば見られますか?」という質問を頂きますが、ラフレシアの場合、特に何月がシーズンというのは決まっておらず、つぼみが見つかってもあとどれくらいで咲くというのは事前に予測が難しいです。
ガイドブックなどには「観光局に電話すれば、今咲いているかどうか教えてくれる」と書かれていますが、観光局で把握しているのは森林局が管理しているタンブナン・ラフレシアセンターの情報のみのようです。タンブナン・ラフレシアセンターでの開花状況は森林局のfacebookでも確認出来ます。これらで調べて開花していないようであれば、車で1時間半かけてタンブナンまで行くのは無駄足になります。
実際はタンブナンのラフレシアセンターよりもポーリン温泉周辺の方が開花頻度が高く、最も見られる可能性が高いのはキナバル公園&ポーリン温泉のツアー。実際私もツアーの添乗で月に数回ポーリンに行きますが50%以上の確率で花を見れています。
ポーリン温泉の近くで民家の敷地に咲いている場合はRM30程度の入場料を支払って、おうちの人に咲いている場所まで案内してもらいます。歩いて5分ほどのとこに咲いてる場合もあれば片道30分以上歩かないとたどり着けない場合まで、毎回咲く場所は違うので、場所によっては吊り橋をわたったり、小川を飛び越えたり、キャノピーウォーク以上に本格的なトレッキングになることも!
あと他に州内では、ポーリンに行く途中のKokob村、クロッカーレンジ公園本部、テノムのプルカサホテル裏、テノム農業公園内などにたまにですが開花することもあります。
あと、たまにラフレシアを食虫植物だと思ってる方がいらっしゃるんですが、それは間違い。蝿をおびき寄せるのは受粉のため(ラフレシアには雄花と雌花があります)で、栄養はブドウ科の木の根に寄生してその根っこから吸い取っているんです。
まだまだその生態には謎の多いラフレシア、タイミングよく遭遇できるといいですね。