ひと月ほど前に外国人観光客二人が露出の高い服装でモスクの塀に上り、セクシーなダンスを踊っている動画が拡散されて問題になったコタキナバル市立モスク。騒動以降モスクは観光客の立ち入りを禁止していましたが、8月1日より観光客の受け入れを再開しました。
これまではイスラム教徒以外も自由にモスク敷地内に出入りできましたが、今後はルールが厳しくなったので、個人で市立モスクを訪れる場合の見学手順と注意事項についてご説明します。
見学ルール
まずはこの度モスクから出された見学者への注意事項です。
1.入場登録
・モスクの敷地(塀の外の見学エリアも含む)に入るには、入口カウンターでの入場料の支払いが必要になります。(入場料:外国人RM5、マレーシア人は無料)
2.服装
・モスクを訪れる見学者は塀の外からの見学含め全員露出を避けた服装またはレンタルのガウンの着用をお願いします。
・モスク内に入る見学者はレンタルガウンの着用が義務付けられます。(ガウンのレンタル料:RM5)
3.礼節
・見学者は礼節を保ちモスクの神聖性を守る行動を心がけてください。
4.立ち入り禁止エリア
・見学者は礼拝スペース(モスク建物内奥の絨毯の敷いてあるエリア)や宗教学校、その他の禁止区域への立ち入りを禁止します。
5.写真撮影
・写真撮影時に抱き合ったり、地面に寝そべったり、踊ったりなどの礼節を欠いた振る舞いやポーズは禁止します。
6.飲食物
・モスク敷地内への飲食物の持ち込みを禁止します。
7.宗教儀礼
・モスク敷地内で他宗教のお祈りを行ったり、モスクの尊厳を毀損したり誤解を招くようなお祈りの作法は禁止します。
8.事故
・市立モスクは敷地内での観光客の不注意による事故などに対して一切の責任を負いません。
9.盗難
・観光客は各自の持ち物(貴重品やバッグなど)に十分注意を払ってください。市立モスクは敷地内での盗難や紛失物などに対して一切の責任を負いません。
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モスクを見学される際には以上のことをしっかり頭に入れておいてください。特に気をつけてほしいのが2,4,5,7。日本の方、よくモスクで両手を胸の前で合わせたお祈りポースで写真を撮られている方いらっしゃいますが、これは仏教のスタイルでイスラム教では手は合わせません。不快に思われる方もいらっしゃるかもしれないので、安易にお祈りの真似などはしないように注意してください。
なお今後金曜日の見学は不可となりました。それ以外の曜日の見学可能時間はこのページの最後に記載していますので、その時間に合わせてモスクを訪れてください。
見学手順
さて、では実際に市立モスクに行って中を見学するにはどうすればいいのか、見学の手順をご案内します。
まず街からモスクまで歩いていくのは厳しいので、タクシーかGrabを利用します。帰りのタクシーは流しでは捕まらないので行きのタクシーに駐車場で待っていてもらうようにしましょう。
車を敷地の中の駐車場に停めてもらったら、入口のゲート横のこちらのブースに向かいます。
カウンターで一人RM5を支払い、チケットを受け取ります。
チケットには大人RM5、6歳未満の子供RM3と印刷されていますが、カウンターの責任者の方曰く「小さい子は無料でOK、だいたい10歳くらいからRM5いただくけど、身長や体格を見て係員が判断する」とアバウトな感じ。
入場料を払ったら、それとは別に1着RM5でガウンをレンタルします。
男性の場合、半袖長ズボンであればガウンなしでもOK、短パンやタンクトップはガウン必要。
女性の場合、全員ガウン必要。
子供の場合、基本10歳未満ならガウンなしでもOKだが、体格や服装を見て係員の判断。
だそうです。
とはいえ、ガウンを借りてきた方がモスクの気分が味わえて素敵な写真が撮れるので、男性やお子さんもみんなでレンタルがおすすめです。以前はモスクの内部に入る方だけガウンをレンタルしていましたが、今後はモスクの敷地内に入る時点でガウンを着ることになります。
ガウンを着て外に出ると係員が入場券をチェックするので券は失くさないように。
あとはモスクの建物の入口に行けば、靴を脱ぐ場所に案内係のスタッフがいて順路や注意事項を英語で説明してくれます。
青い空に映える美しい白とブルーの市立モスク。今後もルールやマナーを守って、イスラム教への理解を深めたい方はぜひ訪れてみてください。
2020年1月時点の見学可能時間
◼️KOTA KINABALU CITY MOSQUE
見学可能時間:月〜木、土日の8:00〜12:00、13:00〜15:00、16:15〜17:00。金曜日は見学不可。
(お祈りの時間が時期によってずれていく関係で見学可能時間も時期により若干変わります。上記時間は2020年1月時点の情報です)