コタキナバル市街地の海沿いは市場街。ちょうどメリディアンの向かいのあたりから果物市場、ハンディクラフトマーケット、乾物市場等が並んでおり、このあたりを総称してフィリピノマーケットと呼びます。
マレーシアなのになんでフィリピン市場?と思われる方も多いでしょうが、このあたりは昔からフィリピンからの難民、移民が多く入っており、彼らが始めた市場がフィリピノマーケットの起源だと言われています。(コタキナバルにおけるフィリピン人移民の背景についてはこちらのコラムに簡潔にまとめられていますので興味のある方はぜひ読んでみて下さい。)
このフィリピノマーケットエリア、昼間と夜とでは様相が一変します。毎日夕方から市場の裏側の空き地にテントの設営が始まり、夜は屋台が立ち並ぶナイトマーケットに。夜11時ごろまでやっていて、翌朝になると跡形もなく元の空き地に戻ってしまいます。
夜の屋台は熱気むんむん。シーフードBBQ、ナシゴレンやミーゴレンといった定番料理、バクソーという牛スープの麺料理、チキンウイングや焼き鳥、ABC(かき氷)などいろいろなものが食べられます。
BBQ屋台エリアでは沢山並んだテーブルの端で魚を焼いていて、焼かれた魚、イカ、エビなどが並べられているので、まずそちらで好きなものを選んで注文して、テーブルにつきます。飲み物(イスラム系屋台なのでお酒はなし)や白飯など注文し、アツアツに焼き直したシーフードがテーブルに運ばれてきます。テーブルにはチリソースやライムなど、調味料や薬味が並んでいるので好きなのをつけてごはんと一緒にいただきます。テーブル中央にはキニラウや海ブドウなどフィリピン系なサイドディッシュもプラスチックのタッパーに入って並べられているので、欲しい場合は自分でとって食べ終わったあと最後にまとめてお会計です。
シーフードBBQは屋台の割には高め(食材にもよるのでひとつRM1~RM20とかですが)なので、より安く上げたい方は隣のナシチャンプルや麺類など一品料理の屋台なら一食RM5以下で食べれます。
屋台エリアの隣では野菜、果物、魚、いろいろな食材が売られているので、そっちを見て回るのも面白いです。
働いている人たちもフィリピン系移民がほとんどで、一般的なマレーシア、コタキナバルの雰囲気とは違うちょっと特殊なエリアではありますが、屋台好きや東南アジア的な雑多な雰囲気が好きな方にはたまらないと思います。
一方、街中の他のエリアと比べて治安面、衛生面はあまりよくないので、屋台慣れしていない方や小さなお子様連れにはちょっと厳しいかも。混み合ってますので身の回りのものの盗難などには気をつけて、夜は特にひとけのない市場の裏の方には行かないようご注意ください。