マレーシア、活動制限令発令

マレーシアでは先日クアラルンプールのモスクで行われた宗教集会で集団感染が発生し、そこからマレーシア全土に感染が広がって3月16日現在の累計感染者数は553人に。数日前まで感染者ゼロだったサバ州も57人(コタキナバル9人)まで急増しています。

この事態を受けて昨夜10時、マレーシア首相の緊急会見が行われ、活動制限令が発令されました。

※SNS上ではマレーシアでロックダウン(封鎖令)が発令されたと騒ぎになっていますが、政府はロックダウンという言葉は使っておらず、外出の制限もないため、厳密にはLockdownより制限がゆるいMovement Control Order(活動制限令)になります。

首相発表フルバージョン原文(マレー語)

以下、決定事項の部分を日本語に訳します。

Kerajaan memutuskan untuk melaksanakan Perintah Kawalan Pergerakan, mulai 18 Mac 2020, iaitu lusa hingga 31 Mac 2020, di seluruh negara.

(マレーシア)政府は明後日2020年3月18日から2020年3月31日までの全国における活動制限令の発令を決定しました

Pertama, larangan menyeluruh pergerakan dan perhimpunan ramai di seluruh negara termasuk aktiviti keagamaan, sukan, sosial dan budaya. Untuk menguatkuasakan larangan ini, semua rumah ibadat dan premis perniagaan hendaklah ditutup, kecuali pasaraya, pasar awam, kedai runcit dan kedai serbaneka yang menjual barangan keperluan harian. Khusus untuk umat Islam, penangguhan semua aktiviti keagamaan di masjid dan surau termasuk Solat Jumaat adalah selaras dengan keputusan Mesyuarat Jawatankuasa Muzakarah Khas yang telah bersidang pada 15 Mac 2020.

全国での移動と宗教、スポーツ、社会・文化活動を含む集会の禁止。この禁止を実施するにあたって、全ての宗教施設、商業施設は、日常生活に必要な物品を販売するスーパー、市場、コンビニ、日用品店を除いて閉鎖されます。イスラム教徒の金曜礼拝を含むモスクとスラウでのすべての宗教活動の延期は、2020年3月15日に発表された特別メンタルヘルス会議の決定に沿います。

Kedua, sekatan menyeluruh semua perjalanan rakyat Malaysia ke luar negara. Bagi yang baru pulang dari luar negara, mereka dikehendaki menjalani pemeriksaan kesihatan dan melakukan kuarantin secara sukarela (atau self quarantine) selama 14 hari;

全てのマレーシア国民の海外への渡航を制限。海外からの帰国者は、健康診断と14日間の自己隔離(self quarantine)が求められます。

Ketiga, sekatan kemasukan semua pelancong dan pelawat asing ke dalam negara;

海外からの全ての観光客および訪問者の入国制限。

Keempat, penutupan semua taska, sekolah kerajaan dan swasta termasuk sekolah harian, sekolah berasrama penuh, sekolah antarabangsa, pusat tahfiz dan lain-lain institusi pendidikan rendah, menengah dan pra-universiti;

全ての幼稚園、寄宿学校、インターナショナルスクール、宗教学校、その他の小学校、中学校、大学予科などを含む公立および私立学校の休校。

Kelima, penutupan semua institusi pendidikan tinggi (IPT) awam dan swasta serta institut latihan kemahiran di seluruh negara

全ての公立および私立の高等教育機関(IPT)、全国の技術訓練校の休校。

Keenam, penutupan semua premis kerajaan dan swasta kecuali yang terlibat dengan perkhidmatan penting negara (atau essential services) iaitu air, elektrik, tenaga, telekomunikasi, pos, pengangkutan, pengairan, minyak, gas, bahan api, pelincir, penyiaran, kewangan, perbankan, kesihatan, farmasi, bomba, penjara, pelabuhan, lapangan terbang, keselamatan, pertahanan, pembersihan, peruncitan dan bekalan makanan.

国民にとっての重要サービス(エッセンシャルサービス)に関わる業種、すなわち水道、電気、エネルギー、通信、郵便、運輸、治水、ガソリン、ガス、燃料、放送、金融、銀行、病院、薬局、消防、刑務所、港湾、空港、警察、防衛、清掃、食品の卸しと小売を除いた、全ての公的および民間の施設や店舗の閉鎖。

この制限令が出たことによって、3月18日〜31日の間、居住者を除いては海外からの入国ができなくなります。
期間中の旅行を計画されていた方は、旅行代理店、航空会社、ホテルなどにキャンセルの相談をされてみてください。

マレーシアから日本への帰国についても大幅のフライトの減便が予想されますので、帰国の必要がある方は飛行機が飛んでいるうちに急ぎで帰国された方がいいかもしれません。マレーシア航空の成田〜コタキナバル直航便も3月19日より欠航になります。

外出禁止令は出ておらず、マレーシア国内の移動については今のところ可能ですが、このマレーシア政府発表に先駆けて、サラワク州政府が州外からの入境者の14日間の自己検疫を義務付ける発表をしています。サバ州では現時点ではそのような発表はまだありませんが、外国人は他州からサバ州に入る際の入境審査で拒否される可能性もありそうです。また国内線もフライトの大幅な減便が予想されます。

今回の制限はひとまず3月31日までとなっていますが、4月1日から解除されるかどうかは今後の感染数の推移や国内・海外の情勢次第となりそうです。

また制限内容に大幅な変更や解除が入りましたら、こちらのブログでもお知らせしていきます。

(2020年9月1日現在、当初より緩い「回復のための活動制限令(RMCO)」として期間が12月31日まで延長されています。国内旅行や生活学校、ほとんどのビジネスは制限がなくなりましたが、公共の場でのマスクの着用が義務付けられ、入出国は引き続き制限されています。サバ州のCovid19感染者は現在0人です。)

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