擂りつぶしたお茶と書いて「擂茶」。こちらでは「ルイチャ(lui cha)」と呼ばれる客家料理です。客家(はっか)とは中国南部出身で客家語を話す漢民族で、コタキナバルやサバ州に住む中華系マレーシア人の多くはこの客家のひとたち。
彼らを通じてマレーシアで広まった客家料理と言えば、おなじみの板麺やニューチャップ、ヨントウフなど。そして今回ご紹介する「擂茶飯」も代表的な客家料理です。
ご飯の上にピーナッツまたは松の実、ごま、小松菜、サバベジの葉、キャベツ、大根、人参、インゲンなどの野菜、豆腐、搾菜、などの細かく刻まれた具をトッピング。そこに青汁のようなお茶、ミント、バジルなどを擂りつぶした緑の苦いスープをかけてお茶漬けのようにして食べます。
脂っこい食事が多いマレーシアで、このルイチャはヘルシー料理の代表格。スープが苦く、お肉を使わないベジタリアンフードなので人によって好き嫌いは分かれるかもしれません。野菜不足や食べ過ぎ、飲み過ぎが続くと無性に食べたくなるデトックス料理です。
でもなぜかコタキナバルでは、半島マレーシアやサラワクに比べると、この擂茶のお店が非常に少ない!
なので、コタキナバルで擂茶が食べられる貴重なお店をご紹介。私の知る限りこの4軒だけですが、どれも街中からは遠いので、旅行者よりも野菜不足の在住者におすすめします。他にもコタキナバルで擂茶出してるお店知ってるよ〜という方は情報お待ちしています!
Taman Cantek: Kedai Kopi K.S.内の「河婆擂茶飯」屋台
擂茶飯RM5。ご飯は白米か玄米か選べます。
平日の朝11時〜、なくなり次第終了。
擂茶の屋台の他に飲茶屋台や麺料理の屋台などいろいろなお店が入っています。
リドの交差点から空港に向ってジャランリンタスを進むとすぐ右手に見えるショップロット。黄色い看板のお店です。
Taman Foh Sang: 君記茶餐室内の「河婆擂茶飯」屋台
擂茶飯RM6。ご飯は白米。
上で紹介しているクダイコピKS内の屋台と同じ「河婆擂茶飯」と書かれていますが、全く別の店なので、「河婆擂茶飯」は店の名前でなくて「讃岐うどん」みたいに料理を表す名詞だと思います、たぶん。(調べたら河婆とは客家のサブグループの名前でした。擂茶は客家の中でも河婆と呼ばれる人たちの料理のようです。)
ダマイの隣のフォーサン地区に入ってすぐの角。緑色の看板が目印のお店。月曜〜土曜の朝9:30〜午後3時頃までの営業です。
City Mall: オーガニックショップNatural Green House
Hakka Pestle Tea (客家擂茶)RM12.90。ご飯は玄米。オーガニック食材を使っているせいか、モール内のお店だからか他より高め。上の2軒は正統派擂茶飯でこちらのはカフェメニューっぽくアレンジされてる感じです。
オーガニックショップの奥にイートインスペースがあり、メニューはすべてオーガニック&ベジタリアン。シティモール正面から見て左側の棟のグラウンドフロアにあります。9:00〜21:00の営業。
Damai: 清補涼Qing Bou Leong
ダマイのトンヒンスーパーと同じ並びにお店があるヘルシー中華食堂「清補涼」も擂茶がメニューに加わりました。正宗健康擂茶RM8。こちらはスープが苦味控えめでとても食べやすく、擂茶初めての方や擂茶は苦すぎてちょっと…という方にもおすすめ。
野菜を練り込んだ三色板麺や漢方系のメニュー、フルーツたっぷりのスイーツやフレッシュジュースなど、体に良いものがたくさんのお店です。
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以上、4軒ご紹介しましたがもしかしたら他にもあるかもしれません。街中でも食べられるお店が増えるといいなぁ。