以前聴覚障害者が接客をするクアラルンプールのスタバが「世界一静かなスターバックス」として話題になりましたが、コタキナバルにはマネージャー以外のスタッフが全員聴覚障害者のケンタッキーフライドチキン(KFC)があります。
「世界一静かなスタバ」がオープンしたのが2016年。マレーシアのKFCはそれよりもずっと前から障がい者雇用に力を入れており、このタンジュンアル店も聴覚障害者スタッフによる店舗になってからもう20年以上になります。
マネージャー含め、スタッフ同士は手話を使って指示を出したりコミュニケーションをとっています。
注文はメニューを指さして、指で数を伝えて。
イートインなら食べる仕草、テイクアウトなら外を指して。
指さしとボディランゲージでのコミュニケーションのみで英語やマレー語を話す必要がないので、逆に英語が苦手な旅行者にはピッタリかも?
ドリンクの種類を伝えるのが難しくて、今日はペプシ2つとオレンジジュース1つを頼んだはずが、3つともマンゴージュースになってたので、オーダーシートとかあればいいなとは思いますが、「まぁ別にマンゴージュースでもいっか」と思えてしまう不思議。いつもこれくらいの心の広さを持ちたいものです。
家族連れで賑わい、音楽もかかっているので「世界一静か」という雰囲気はこのお店には正直当てはまりません。店員さん同士が手話で話しているのを見て初めて気付くくらい一見どこにでもあるKFCです。でも皆さん笑顔でテキパキと仕事をされている姿は見ていて清々しく、とてもポジティブなパワーをもらえるお店。
そんなタンジュンアルのKFC、機会があればぜひ利用してみてください。
■KFC Tanjung Aru
営業時間:月〜金 10:00〜22:30、土日 10:00〜23:00
アクセス:コタキナバル中心部から車で10分、ステラハーバー、シャングリラタンジュンアルから車で5分のタンジュンアルの商店街