サバ州中華系のご当地料理のひとつ、生肉麺(サニュックミェン)。生肉とは新鮮なお肉という意味で、透明なスープに豚の薄切り肉、レバー、腸、青菜などが入った麺料理です。
英語ではポークヌードルと呼んだりするので、ペナンなど西マレーシアでポークヌードルと呼ばれている料理(猪肉粉)と同じものかな?と思っていましたが、サバ州の人に言わせるとサバ独自に発展した別の料理なんだそうです。
さてこの生肉麺。コタキナバルで有名な店といえば、パンタイ通りの「金沙園」、リンタス/イナナム/アラメスラなどに支店展開している「シンスラン生肉麺」、リンタスの「家香」、そして今回ご紹介するシンスランの「金興利」がコタキナバル生肉麺四天王(と私が勝手に呼んでいる)。
どのお店にもファンがいて、それぞれ「ここが一番」と言うので、評判は甲乙つけがたいのですが、私のイチオシはコタキナバル一の老舗といわれる1982年創業の「金興利(キムヒンリー)」です。
正直なところ、私最初に他のお店で生肉麺を食べたときには、美味しいけどラクサやトムヤムミーとかと比べちゃうとあっさりしすぎててパンチがないよな〜という印象で、あえて自分から「生肉麺食べたい!」と思うほど心惹かれるメニューではなかったんですが、「金興利」の生肉麺を食べてから認識が変わりました。
他店に比べて白濁したコクのあるスープ、薄くスライスされた柔らかい豚肉、しっかり下味のついた臭みのない豚レバーやモツ。まさに完璧なバランス!スープの端にちょこんとトッピングされている揚げ豚皮のオイルが風味を増してくれます。
このお店でも麺はミー(太めの中華麺)か、ミーフン(ビーフン)、クイティアオ(フォーの麺のような平たいお米の麺)が選べます。なので、注文方法はスープ麺で食べるなら、
- ミー・スープ
- ミーフン・スープ
- クイティアオ・スープ
スープとタレを絡めた麺を別で食べるなら、
- コンロー・ミー
- コンロー・ミーフン
- コンロー・クイティアオ
生肉麺専門店なので基本メニューはこの6択。値段はどれも同じでRM6程度。
おすすめはクイティアオ・スープ。まろやかなスープに優しい食感のお米の麺がよく合います
本店の場所はメリディアンホテルのすぐ裏。このブログでも紹介している食堂「順泉茶室」脇の路地を入って左手5軒目あたり。センターポイントから歩いても3分もかからない距離です。商店街の中でうっかり見落としてしまいそうな古い小さなお店ですが、いつもローカルチャイニーズのお客さんで賑わっています。
シンスラン地区の本店の他にも、ガヤストリートの真ん中あたり、ドラッグストア「ガーディアン」隣のSIN SENG FATTという中華食堂の中にも屋台を出しています。ガヤストリート周辺にお泊まりの方はそちらの方が行きやすいです。
郊外のトゥアラン、プナンパンと、西マレーシアのプチョンにも支店があります。
■金興利茶室/Kedai Kopi Kim Hing Lee(クダイコピ・キムヒンリー)
営業時間:6:30〜14:30